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2018/9/19
第15回 子どもの死とグリーフケアについて考える交流講座

こども遺族会「小さないのち」は、子供を亡くした遺族を主に対象とする遺族会です。
代表の坂下さんは、当協会設立当初より講師としてご登壇いただくなど、ご協力をいただいています。
テーマ詳細・連絡先は、画像をご参照ください。
ご興味のある方はいかれてみてはいかがでしょうか。

■第15回 子どもの死とグリーフケアについて考える交流講座■

テーマ
「医療的ケア児 "大樹の一生" 〜産科・NICU・在宅医療・小児病棟を振り返り〜」

内容
出生直後から母子分離せざるを得ず、脳性麻痺となって健常な赤ちゃんのようには反応できない我が子。
誕生から旅立ちまで、大樹の人生は医療と共にありました。
面会制限や感染予防のため、生きているうちに会えた人は医療スタッフがほぼすべて。
私たち家族も医療の介入を受ける生活が始まりました。
先の見えない不安な将来を前に、1) 絶望的な状況の心境を理解してくれること、
2) 精神的に追い詰められていく中で親の希望をくみ取りながら、できる限り
要望に沿ってくれること、3) 反応できなくても息子を尊重し大切に対応して
くれることに喜び、悲しんでいました。
重度の心身障害で医療的ケア児の我が子の一生を振り返り、向き合った課題をお話しいたします。
体験発表後は、参加者(医療者)同士のディスカッションを充実させます。

発表者
「小さないのち」会員

対象
医療従事者

日時
2018年11月11日(日)10:45〜13:00 開場10:30

場所
関西学院大学 梅田キャンパス1004室 茶屋町アプローズタワー10階

定員
80人(要予約)

参加費
小さないのち(子どもを亡くした家族の会)の運営への支援として
1口 500 円の寄付を 3 口(1500 円)以上でお願いいたします。

申し込み・問い合わせ
「小さないのち」に直接お願い致します。

※連絡先は、PDFをご参照ください。
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2018/9/14
第14回 子どもの死とグリーフケアについて考える交流講座

こども遺族会「小さないのち」は、子供を亡くした遺族を主に対象とする遺族会です。
代表の坂下さんは、当協会設立当初より講師としてご登壇いただくなど、ご協力をいただいています。
テーマ詳細・連絡先は、画像をご参照ください。
ご興味のある方はいかれてみてはいかがでしょうか。

■第14回 子どもの死とグリーフケアについて考える交流講座■

テーマ
「病院での闘病〜在宅で看取るまで オーストラリアにて」

内容
娘を襲った病気は悪性リンパ腫でした。「85%治る」と言われていたにもかかわらず、15%の中に入ってしまいました。
私にとって最も過酷だったのは、再発が告げられたときでした。初発、再再発のとき以上に。
そして再再発してからは一度も病院に行っていません。
私どもが今、まだなんとか過ごせているのは、あの緩和ケアの時間があったからです。
小児の緩和ケアはとても重要な医療です。
積極的な治療ではない、けれども決して絶望の治療でもありません。
医師、病院の看護師、訪問の看護師、ソーシャルワーカー、チャプラン(宗教者)、それぞれの医療スタッフが、娘と私たち家族にどのように関わってくださったか、その時どきに感じたこと、考えたことを詳細に振り返ります。
体験発表後は、参加者(医療者)同士のディスカッションを充実させます。

発表者
「小さないのち」会員

対象
医療従事者

日時
2018年9月16日(日)10:45〜13:00 開場10:30

場所
関西学院大学 梅田キャンパス1004室 茶屋町アプローズタワー10階

定員
80人(要予約)

参加費
小さないのち(子どもを亡くした家族の会)の運営への支援として
1口 500 円の寄付を 3 口(1500 円)以上でお願いいたします。

申し込み・問い合わせ
「小さないのち」に直接お願い致します。

※連絡先は、PDFをご参照ください。
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2018/8/28
2018年度・第3回 公開セミナーが「看取りにおけるグリーフケアに繋がるエンゼルケア」のテーマで開催されました。

8月26日に知恩院 和順会館で、2018年度 第3回 公開セミナーを実施しました。
講師は宿原寿美子先生(株式会社キュア・エッセンス代表)セミナーテーマは、「看取りにおけるグリーフケアに繋がるエンゼルケア」でした。

宿原先生は、アパレル・化粧品などの流通業界を経て、葬祭業に従事されました。
現在は、学生や企業で処置やメイクを指導するかたわら葬祭の現場にて自ら処置やメイクを実践されています。
企業内研修や講習会で指導されつつ近年では、医療・介護現場に対してもエンゼルケアの在り方を提唱。
ご遺体の変化を踏まえた処置の大切さを説かれています。
今セミナーでは、ダミー人形を用いて具体的なご遺体への処置についてわかりやすく講義されました。

受講者の感想を一部、ご紹介します。

■普段のケアを見直す機会になった。口腔ケアやのどの閉じ方など細かいケアも学べ、スタッフに伝達していきます。

■しばらくエンゼルケアから離れていましたが、昔と違う新たな学びがありました。
亡くなった方、そのご家族に寄り添う最期のケアの大切さを痛感しました。ケアの仕方一つで、印象が変わるんですね。看護師として子どものケアに携わってきたのが転職して、サ高住・訪問看護などに携わる予定で、今回とても実りのある学びでした。
ご家族と一緒にケア、きちんと説明することの大切さを再認識しました。その方その方にあった個別のケアをしていきたいと思いました。

■事例を挙げながら具体的に説明されていたので、非常にわかりやすく今まで行っていたことの中でズレていたところがわかり、よかったです。これから本日習ったことをケアに繋げていきます。

■葬儀社さんに送った後のことを考えたことがありませんでした。ご遺体のその後を踏まえた対応の必要性を学べてとてもよかったです。家族様のためにも学んだことを活かせるよう努力したいと思いました。ありがとうございました。

■エンゼルケアの手順の中から、より細かい眼の閉じ方や入れ歯が入らなかった時の対処など、教科書で書いていないより実践のお話が聞けてよかった。家族への声掛けの例や患者の想いの例などを聞けて、自分の言動を振り返ることができた。

受講生の皆様、ご登壇いただいた宿原先生、ありがとうございました。


2018/8/13
第14回 日本臨床発達心理士会 公開講演 「なまの事例と生きたナラティブ―実践と研究を往還しよう」

表題の講演をご紹介します。

講演者は、「人は人生をいかに生きるか」という大きな問いを、ナラティヴ(物語・
語り)アプローチから探求されるやまだようこ先生。
「喪失の語り(新曜社)」では、喪失とナラティブについて著されています。
ご興味のある方は、いかれてみてはいかがでしょうか。

〇日時
2018年8月26日(日) 14:00〜17:20

〇会場
中京大学
名古屋キャンパス1号館3階 清明ホール

〇講演者
やまだようこ先生(京都大学名誉教授)

〇参加費
1,000円

〇申し込み
不要・当日受付にて参加費支払い

問い合わせは、画像をご参照の上、大会事務局に直接お願い致します。


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2018/8/13
グリーフケアスクール 看護師・助産師コース 上級 第40期を開始しました。

先日、看護師・助産師コース上級第40期を開始しました。
第2日にご登壇いただく齋藤清二先生(立命館大学 総合心理学部 特別招聘教授)の
ご専門は、消化器内科学、心身医学、臨床心理学、医学教育学。
ナラティブ医療に造詣が深く、多数の書籍を著されています。

■『医療におけるナラティブとエビデンス 改訂版』──対立から調和へ
http://tomishobo.com/catalog/ca35.html

当協会でもナラティブベイストメディスンの基礎知識を講義いただき、ワークショッ
プを実施していただいています。

受講者の感想をご紹介します。

■ナラティブアプローチに大変興味がありました。テキストで学ぶだけではわからな
かった、ナラティブの意味がわかったように思います。先生のコメント一つひとつが
とても大切なことで、これからのケアに活かしたいです。

■ワークが楽しく、学びが多かった。

■質問する時間を作って下さりとても和やかな授業だった。哲学的な話で始まり私に
わかるかな…と思ったが、後からかみ砕いて説明してくださった。患者の話を「疾
患」で聞くのではなく、「人生」で聞いていこうと思った。「正しい・正しくない」
にこだわらず、相手の表情を見て話しを聞きたいと思う。

■みんなでディスカッションする時間が多く、色んな視点で学ぶことができた。自分
の中で、どこか感覚的なところがあり難しいと感じたところもあったが、講義が進む
につれて理解が深まった。

ナラティブを学ぶことは、自分自身の主観と向き合うことです。
グリーフケアに興味のある方は、ぜひどちらかで学んでみていただけたらと思いま
す。

受講生の皆様、齋藤先生ありがとうございました。


2018/8/13
2018年度・第4回 公開講座が「産科・NICUで深い悲しみを支えるかかわり」のテーマで開催されました。

8月5日に当協会で、2018年度 第4回 公開講座を実施しました。
講師は坂下裕子さん(こども遺族の会「小さないのち」代表)。
セミナーテーマは、「産科・NICUで深い悲しみを支えるかかわり」でした。

坂下さんは、長女を亡くされたことをきっかけに、病気や不慮の事故で子どもを亡く
した遺族の会を立ち上げ、 死別・悲嘆・遺族にまつわるテーマと向き合ってこられ
ました。
遺族会の開催を通して、重いグリーフにある方々と関わりながら、様々な場所で講
演・研修などご自身と、これまで関わってきた遺族の思いを伝えられています。

セミナーでは、赤ちゃんを亡くした母親の事例を紹介されつつ、ワークショップとし
て実際に産着を作成して頂きました。

受講者の感想を一部、ご紹介します。

■具体的な言葉の意味を考えることができた。看護師である私達が言う言葉だけでは
なく、態度や姿勢がこんなに家族に影響するのかと思い、自分の行っている看護を見
直していきたいと思った。洋服作りは自分だけで広めるのは難しいと思うが、こうい
うこともできるということをみんなに伝えていきたい。

■臨床でも活用できるケアの方法などを学ぶことができた。言葉の意味を考えること
が大切であることに改めて気づかされた。

■簡単な産着作りから、「黙って寄り添う」機会を作りやすいと思えた。赤ちゃんの
生後の変化は皆さんと同様に悩んでいた部分だったので、取り組んでみようと思う。
年間を通すと決して多くはないケースですが、今日の研修を日々振り返りながら関わ
れたらと思う。昨年先輩がこの研修を受け、すすめてくれたので今日参加した。同じ
方向を見て話せるスタッフがいるので共有して、活用していきます。

■体験者の言葉のよみとり方、捉え方を考えることができた。自分が今後、ケアを振
り返るときにこうすればいいんだと感じた。服の作成は当院でも行っているが難し
い。今回教えていただいたものはすぐにできそうで取り入れたい。

■多くの事例(子を亡くした母親の言葉)から、自分たちの関わりの重要性や方向性
を見出すことができた。また他受講生から、他病院・施設での皆さんの意見も聞け
て、周産期のグリーフケアについて学べた。学会での看護研究の発表や講習、院内で
の勉強会を行っているが、今日の学びも共有していきたい。また洋服は、ぜひ今後の
ケアに取り入れて、ママと作成することも増やしていきたいです。

受講生の皆様、ご登壇いただいた坂下さん、ありがとうございました。


2018/8/13
第9回 近畿在宅医療推進フォーラム がんでも最期まで家におれんの?

表題のフォーラムをご紹介します。
ご興味のある方はいかれてみてはいかがでしょうか。

■第9回 近畿在宅医療推進フォーラム がんでも最期まで家におれんの?■

〇参加対象
どなたでも可

〇日時
2018年10月6日(土)
開場 12:00
開演 13:00

〇講演内容
第一部 ナニワ風いのちの授業 〜エンドオブライフ・ケアって何なん?〜

特別講師  小澤竹俊
学級委員  白髭豊
校長  辻宏明
担任  桜井隆
副担任  白山宏人
生徒  医学生、看護学生、医療従事者、市民

〇第二部 「ピンピンコロリって無理なん知っとう?」シリーズ第3弾
演劇 ずっと一緒やね 〜おかあさんのおくりもの〜

〇場所
クレオ大阪中央ホール
〒543-0002 大阪市天王寺区上汐5-6-25
四天王寺前夕陽ヶ丘駅(地下鉄谷町線) 1・2番出口から北東へ徒歩約3分
(駐車台数に限りがありますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。

〇参加費
無料

〇お申込み/お問い合わせ
FAX:06-6350-0468
代表者名、連絡先、職種、参加人数

〇運営事務局
第9回近畿在宅医療推進フォーラム実行委員会大阪 事務局(担当:白山)  
大阪市淀川区西宮原1-8-24 新大阪第3ドイビル3階大阪北ホームケアクリニック 内


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2018/7/29
2018年度・第3回公開講座が「救急・クリティカル領域でのグリーフへの支援〜家族の力を引き出す入院中からの支援〜」のテーマで開催されました。

7月22日に当協会で、2018年度 第3回 公開講座を実施しました。
講師は藤野崇先生(近畿大学医学部附属病院 看護部 副看護長)。
セミナーテーマは、「救急・クリティカル領域でのグリーフへの支援〜家族の力を引き出す入院中からの支援〜」でした。

藤野先生は、病院勤務を経て、家族支援専門看護師資格を取得。その後、緩和ケアチームに所属し、グリーフを含めた家族支援を行ってこられました。現在は日本家族看護学会で評議員を務める一方、院内では看護部管理室に所属。看護師に対する教育活動に携わりながら、全病棟・外来対象に家族の悩みごとへのサポートを実施されています。

今回はこの藤野先生に、クリティカルケア領域における家族看護という観点からご講演いただきました。

受講者の感想を一部、ご紹介します。

■家族ケアや意思決定支援の取り組み方や考え方について、ツールなどを踏まえて学べてよかった。後輩には、家族への関わり方を苦手としている人も多いので、今日学んだ考え方や方法を伝えて、部署全体で家族ケアの充実を図っていきたいと思います。

■家族の在り方や、家族が意思決定を行う際に、グリーフケアを意識しながら何を大切にして関わっていくのかが分かってよかった。今日学んだことを自分の言葉に変えられるよう、もう少し理解を深めていきたい。

■新しい視点で「家族」について考えることができました。病棟会を通して情報共有していきたいです。

受講生の皆様、ご登壇いただいた藤野先生、ありがとうございました。


2018/7/17
2018年7月14日(土)、第4回グリーフケアシンポジウムを開催しました。

三連休の初日、祇園祭 前祭 宵山の期間であり多くの人でにぎわう当日の京都は、38度を超える暑さでした。
会場の知恩院 和順会館 和順ホールでも満員を頂戴し、外に負けない熱気に包まれたシンポジウムとなりました。

■第1部
基調講演で、テーマは「日本人の死生観を活かすグリーフケア」。
ご登壇いただいたのは、京都大学 政策のための科学ユニット 特任教授のカールベッカー先生でした。
グリーフに伴う社会全体の経済的損失という観点や、日本の葬儀・法要法事・仏壇を介したグリーフワークへの意味など、普段あまり耳にしないお話は医療・福祉職の皆様にとって新鮮だったのではないでしょうか。
日本の文化を客観的に見た語り口は皆様に好評で、日本の文化に根差した死と生に対する価値観を改めて振り返る、よい機会にしていただけたことと思います。

<アンケート>
・死をタブーにしていることで、日本人にとって死別のグリーフが強くなり、複雑化することが学べた。日本人が行ってきたお葬式などが大切だと学んだ。具体的な話でよかった。

・日本人の死生観に変化があるとは知らなかった。日本人の方からの講義以上に、心に響いた講演でした。死別後、仏前に手を合わせたり、お墓参りをしたり、法事などで繋がることで、グリーフが和らぐということに共感しました。数年前、祖父の看取りと骨拾いを経験した息子たちが今、看護師と医師として医療に携わっていますが、その経験が死生観を深めることに役立ち、現場でのグリーフケアにも役立つと思いました。

・死別悲嘆が起こす心理的、特に経済的影響のことがよくわかった。Continuingbond (Klass)についてよくわかった。日本で過去から行われてきた弔いが、近ごろ省略化されてきていて、そのために何が起こってくるか、ということも分かった。子どもに先立たれるという話では、死は決して生まれた順番に死ぬのではなく、また人は必ず死ぬのだということを再認識した。

・見送る側の心理状態、それを緩和する日本の良い文化をリンクさせることで、現場で出会う悲嘆を持つ方々と接する際の自分の心の持ち方を考えるきっかけになった。
また、グリーフが起こす経済的影響については考えたことがなかったので、新たな視点を持つことができた。

・日本に暮らしていると「日本人」の死生観というものを意識しないが、改めて日本人の弔いの文化を考えると一つ一つがグリーフケアと関連していることが分かり、非常に興味深かった。私自身、死を恐れる心が薄らいだ気がした。


■第2部
パネリストの皆様による講演でした。
梶山徹先生(関西電力病院緩和ケアセンター長)、船戸正久先生(大阪発達総合療育センター副センタ―長)、鈴木志津枝先生(神戸市看護大学学長)、坂下裕子さん(こども遺族の会小さないのち代表)の4名が、緩和ケア、小児医療、看護、遺族というそれぞれの立場からお話いただきました。
短い時間ではありましたが、各位ご自身の専門領域に基いた、独自のカラーでお話されました。

<アンケート>
・緩和ケア病棟で現在働いているので、梶山先生の講演は日々の病棟勤務をしていく中で実際に経験することが多い内容で、わかりやすかった。坂下先生の講演も日々の病棟勤務の中で、今何ができるのかと考えた時に、「着実に、丁寧に、心を込めて」という初心に戻った気持ちになりました。

・船戸先生の「療育施設におけるエンドオブライフケア支援」という講演内容が心に響きました。今まで重度心身障碍児者の死について、語られることがなかったので衝撃でした。最後の映像で、女の子が在宅へ向けて両親と共にある種、日常を取り戻すシーンは泣けました。

・鈴木先生の経験の浅い看護師のグリーフについての話が良かった。自分自身も3年目の看護師で、グリーフを感じることが多くある中、今日のお話を聴くことができ学びになった。

・坂下さんの、遺族からの声、意味づけについての話は、とても分かりやすかった。
グリーフケアは亡くなってから始まるのではなく、生前からの関わりから始まっていることがはっきり声として聞けたので、看護師として身が引き締まる思いがした。


■第3部
パネルディスカッションで、テーマは「終末期ケアにおけるグリーフケアの在り方」でした。
梶山先生が話し合うテーマをまず簡単にまとめ、そちらに対して発言いただき、再度まとめるという進行で実施されました。第2部同様、各位のパーソナリティが垣間見え、大きな笑いも起こるようなディスカッションとなりました。

<アンケート>
・講義のような説明があった後、各パネリストが答える今回の形式は、自分が考えたことを照合することもできよかった。死生観について改めて考えることができた。

・第2部の講演よりさらに一歩深い話が聞けてよかった。立場の違うパネリストがそれぞれの視点で話してくださったので学びが深まった。

・Dr、Ns、遺族と立場の違う方々のディスカッションで、同じグリーフケアに携わっていても医療者と遺族では受け止め方や考え方が違うということをひしひしと感じられてよかった。自分自身の死生観をしっかり持つと同時に、相手の寄り添うことの難しさを改めて考えさせられた。

・司会の梶山先生のまとめが適切で、パネリストの発言がより理解できたのと、それにプラスされる梶山先生自身の発言が良かった。死生観など哲学的なものから、QOLの向上、厚労省のガイドラインなど根拠のある話まで、とても奥が深かった。

・坂下先生に、看護師はカウンセラーにならなくてよいと言っていただいた時、本当に救われた気持ちになりました。知らず知らずに反復を繰り返し、「きかないといけない!反復しないと…!」と思っていましたが、何よりも「存在」が大事だという言葉が、今日、最高の学びでした。


今回で4回目となるシンポジウム。アンケートご提出率も参加者数の9割を越え、非常に高い満足をいただきました。

2025年には団塊世代が後期高齢者となり、今元気な方々が死を意識せざるを得ない時代に突入していきます。日本人全員が間近に誰かを亡くす日もそう遠くありません。
医療の高度化に伴う長寿化、長寿になることで一生のうち看取り・死を経験するスパンの延長、病院・施設での看取り、葬儀場での葬儀施行、法要の簡略化・省略化など近年、日本人は「死」を自ら遠ざけてきました。超多死社会に向けて私たちは今、改めて「死」についての在り方を問われているのではないでしょうか。

今後も当協会は、死について考え、死に直面する方々が持つグリーフや辛さに対して自らがどうあるべきかを考えられるような学びの機会を提供して参ります。

お忙しい中、参加いただきました皆様、ご登壇いただいた皆様、広報にご協力いただいた皆様、大変ありがとうございました。お疲れ様でした。


2018/7/4
フューネラルビジネスフェア2018に出展しました。

2018年6月28日・29日にパシフィコ横浜で開催された展示会、フューネラルビジネスフェア2018に出展しました。

この展示会は、棺や仏衣、骨壺、供花などの葬祭関連物品やサービスを扱う、葬祭事業者向けの展示会です。当協会は、グリーフワークにおける葬儀従事者の役割を大切に考え、開講当初より葬儀従事者向けのグリーフケアスクールを運営しています。前回出展時から数年を経て、今回出展致しました。

今回ブースに来られた方のほぼ全てが、グリーフケアの重要性を認識されていました。
前回出展時は「グリーフケアとは何か」や「なぜ葬儀に必要なのか」という質問が多く聞かれました。今回そうした質問はほぼ聞かれず、ケアを意識する従事者が増えたことが感じられました。これはなぜなのか、帰りの新幹線で考えていました。これまで京都〜横浜間は自動車での移動であり、考える余力があったのかもしれません。

祭壇設営業からサービス業への転換に伴い、ホスピタリティを重視し、遺族対応に注意する葬儀社が増えました。遺族への配慮を追求する方法は時代に併せて変わりますが、遺族がどのような状況にあり、どのような心情を抱いているかを知ることは、全ての前提になり得るものです。喪失・死別による、さまざまな心と体の反応を扱うグ
リーフケアから学ぶことは少なくなく、遺族へのきめ細やかな配慮に重きを置く葬儀社がサービス力を洗練させる意味で、ケアの専門性を学ぶことは自然な流れです。
現在、家族構成や高齢化、価値観の変化から会葬者が減少し、以前に見られたような規模の大きい葬儀は減っています。夫婦のみ高齢世帯や独居世帯が増えたこと、長寿化に伴う医療介護費用の増大など、葬儀規模の縮小傾向は今後も逓増すると見られています。こうした流れを受けた葬儀社経営者が、職業矜持的に葬儀の意味を考えた際、故人の死と向き合うグリーフワークの大切な機会としての性質を再認識し、後世にその性質を継承したいと考えることに違和感はありません。葬儀の良さを伝えていくために、従業員に自らの立ち位置を再確認し、持っておくべき基本的スタンスとしてケア学習が選択され始めたのかもしれません。従業員教育の結果ケア学習者が増えたということに加え、「辛い状況にある方々に対して自分は何ができるのか」という人としての誠実さや優しさ、またその優しさから生まれる「何もできない」という戸惑いや無力感が、従業員自身のグリーフケアへの興味を喚起し、自発的学習の動機づけとなった可能性もあります。とりわけ葬祭業において、通夜・葬儀という短期間のサイクルが日々繰り返される性質から、自らの関わりを振り返ることのできる機会は限定的であり、従業員側のニーズが蓄積していたものがケア学習という形で徐々に顕在化してきたのかもしれません。
いずれにせよ、「自らの関わりがケアになり得る」という意識が葬儀従事者の言動や姿勢を変えることに間違いはありません。関わった先にいる遺族が「葬儀をしてよかった。」「この担当者でよかった。」と思った時点で、それはケアになっています。ケアを学ぶ前でも、現場にはこうした声をもらうケースはたくさんあります。た
だ、これまで無意識に行っていた行動・言動について従業員が客観的に学び、改善すべき点に気づくと、よりその関わりの精度を増すことができます。遺族満足の向上に加え、服喪文化の継承という点で、ケア学習というテーマはよりその重要度を増していると見てよいのではないでしょうか。
グリーフケアを学ぶ人が増えることはとても喜ばしいことですが、注意すべきことは、グリーフワークを行う主体は遺族であり、グリーフを何とかしたいと思うのも、別に何もしなくてよいと思うのも遺族自身が決めるということです。「経験してグリーフは辛いからなくしてあげたい。」「話を聴いてもらえばすっとするから、話を聴いてあげたい。」「書くと整理できるから、書くことをすすめてあげたい。」「意味生成ができると楽になるから、意味づけができるように話を聴いてあげたい。」と思うのはケアを志向する自分自身の感覚であり、全ての遺族が必ずしもそうされたいかと言えばそうではありません。例えば、10年前に交通事故で子どもを亡くした遺族が、その部屋を10年間同じ状態に保って泣いていたとしても、その部屋は何とかした方が良いですよと言う人はいないでしょう。喪失には意味がないという意味付けを行う人もいるでしょう。
こうした当たり前のことは、ケアを志向すればするほど忘れがちになり、気がつけば自らの関わりが遺族を傷つけているという皮肉な状況を生みます。またケアを求めているのは、実は自分自身だったということに気づくということもあります。求められた際の引き出しは多く持ちつつ、自らの価値観を知り、自らが安定した状況でなければケアリングは成立しないことにも気をつけなければならないと思います。

当協会はこれからも死・看取りに関わる専門職の皆様が、生前から死別後にかけて辛い状況にある方々に対する関わりを考える講座を設けていきたいと思います。葬儀従事者の方々に限らず、多くの専門職の方々にグリーフケアの概念が広まればいいなと思っています。
ブースに立ち寄っていただきお話を聴いていただいた皆様、どうもありがとうございました。2日間お疲れ様でした。


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