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看護師・助産師さま向け グリーフケアスクール ―実践型―
看護師・助産師コース 概要
参加資格:
正看護師、准看護師、助産師
基礎級
2日間×3回 全6日間
各日:13:00~17:00
受講料:89,100円(税込)
「グリーフとは」「グリーフケアとは」を各講師の多様な視点で 解説します。結論を急がず、 グリーフケアに携わってきた講師の話を真摯に受け止め、共有することを目指します。 ご遺族の方とのコミュニケーションの大切さ、悲嘆反応を深く理解するための精神医学の基礎などを学びます。
目標
- 一般的なグリーフ反応について理解でき、説明することができる。
- グリーフの個別性・ケアの個別性について理解できる。
- 「生前ケア」「遺族ケア」双方の重要性が理解できる。
具体的に
- 「死別」・「喪失」によるグリーフ、「グリーフケア」・「グリーフワーク」について基礎知識が理解でき、職場で他職員に説明ができる。
- 講師の体験談を通して、患者・家族・遺族が持つグリーフの個別性の大きさについて理解できる。また、立場や思想により、ケアの微細なニュアンスの違いについて理解できる。
- 告知~亡くなるまでの患者・家族の経験の重要性を理解でき、患者の生前から患者・家族のグリーフワークを意識できる。
京都グリーフケア協会認定 基礎級修了証
上級
2日間×3回 全6日間
各日:13:00~17:00
受講料:89,100円(税込)
職場での実践を目標にした6日間。
コミュニケーションと遺族会運営について学び、必要に応じて、 個人・家族・グループに対 してケアを応用できる力を身につけます。
また、「死別」「喪失」についてのディスカッション・ワークショップを行い、対人援助職の基本となる自己理解を深めます。
目標
- 職場で学んだことを実践できるようになること。
- コミュニケーションと遺族会運営について学び、必要に応じて個人・家族・グループに対してケアを応用できる力を身に付けること。
- 「 様々な死」を学び、対人援助に大切な自己理解を深めれる力を付けること。
- 傾聴や沈黙などの支持的精神療法を学び、患者や家族とラポールをつくれるようになること。
- ストレスコーピング法やデスカンファレンスの運営法を学びセルフケアの知識を高めること。
- ジェノグラムを通して、家族の歴史と物語に耳を傾け寄り添うことができるようになること。
- 遺族の個別性と支援方法について理解すること。
- 「ものがたり(ナラティヴ)とは何か」をテーマに、ものがたり心理学の理論と、インタビュー法やビジュアル・ナラティヴの方法論を学び、他者の語りに共振すること。
特徴
- 京都グリーフケア協会看護師・助産師コース基礎級・上級をオンラインで受講できます。
- 貴方のご自宅、職場など好きな場所から講義に参加できます。
- Zoom による同時双方向型の授業ですので、教室で行う授業同様、その場で講師に質疑ができます。
- 一緒に受講する受講生とコミュニケーションを取りながら参加できます。
- テキストを事前にお手元にお届けしますので予習や質問したいことを準備して講義に参加することができます。
- 京都グリーフケア協会看護師・助産師コース認定資格が取得できます。
受講終了後 レポート提出
- 京都グリーフケア協会 グリーフサポーター 資格認定
- 京都グリーフケア協会 グリーフサポーター 資格認定証の発行
- 認定バッジ&カード進呈
オプションコース:
京都グリーフケア協会認定
アドバンストグリーフサポーター
資格取得コース
援助的コミュニケーションスキルの向上を目的とする
集中講座。
講義2日間
- ターミナル期にある患者が最期まで自分らしく生を生きることができるように支援する方法を習得します。QOLを考えた全人的ケア、在宅療養移行支援、患者と家族が絆を強め人間的成長を促す支援など、事例を通して学びます。
- 患者―看護師双方がそのかかわりを生きいきと体験できるようになるための、理論枠組みとアプローチ方法について学習します。リラックスして行うロールプレイも含みます。
修了小論文
グリーフケアを協会で学び、地域や職場で活かしていくのか、特にご自身が受けた内容を含んで授業内の時間を使って小論文を作成します。 テーマは当日、講師より伝えられます。
- 京都グリーフケア協会 アドバンストグリーフサポーター 資格認定
- 京都グリーフケア協会 アドバンストグリーフサポーター 資格認定証の発行
- 認定カード進呈
医療業界とグリーフケアスクールの背景
日本は高度成長期を経て、一億人以上の人口を有す大国となりました。一方で、高齢化は進行し続け、2025年には最も人口の多い団塊の世代が後期高齢者となります。様々な喪失を経験する方が増え、現実的に死・看取りを意識することが多くなる時代になっていきます。 また、自然災害・犯罪被害・自死など、遺族にとっては突然の死もいつでも起こり得ます。東日本大震災では、約1.8万人が死亡または行方不明となりました。数年経った今でもなお、人々と地域にその爪痕を残しています。今後発生するとされる南海トラフ地震では、約32万人の方が、死亡または行方不明となると想定されています。
人口減少社会にあって、死・看取りを経験する人が増える一方で、周囲でグリーフ経験者を支える人が少ないことは大きな問題です。グリーフを経験すると心身への影響が大きく、疾病罹患率や死亡率も高まります。また、労働効率や社会活動の低下による経済損失など、個人・社会に対して様々な影響が数年にわたり生まれます。人と人の距離感が変わった今、社会に併せて、グリーフ経験者を支えるコミュニティ作りが求められています。 このような背景を受け、当協会はグリーフケアスクールを開設しました。中でも看護師は、死に瀕する患者・家族と密接に関わる職種です。患者が生きている間の経験が、遺族にとって救いになることも少なくありません。患者の生前から死後にかけたケアの担い手として、看護師は重要な職種の一つです。また看護師自身が経験するグリーフに対して、ケアを学ぶ必要性も説かれています。
当協会の講義は、グリーフ概論はもとより医療現場でのケア実践を目標に、ご遺族への個々対応及びグループアプローチの実践もカリキュラムに取り上げています。また、サポートグループ運営をされる際に必要なファシリテータースキルも実践的に学べます。グリーフケアを理解・実践するために役立つ、様々な概念を学ぶこともできます。講師は、医師、看護師、遺族、大学教員、公認心理士など多方面でグリーフケアを実践・研究されている方々です。専門性を活かしながら、それぞれの現場から見たケアについて学ぶことができ、受講生が現場で行動を起こす際にも十分なスキルが身に付くと考えています。