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受講者の声 葬儀従事者コース
長田 幸子 様
グリーフを学ぶきっかけは、会社での取組みでした。それまではグリーフという言葉すら知りませんでした。その言葉を知ったのと同時に母の死も重なった事、そして会社の負担で京都グリーフケア協会の葬儀従事者コースで学ぶ機会を与えてくれた事が、私にとってとても大きく、1つの大きな道筋を示してもらえたと思っています。授業は少人数で参加する形式で、互いに発言もしやすく、打ち解けるのに時間もかからず、とても学びやすい環境でした。
日々の業務はとても忙しいです。常に、業務がただの業務になってしまわないように、作業的な考えになってしまわないように、と考えています。授業にはグリーフを学びたいという同じ目的で、各県色々な所から来られていました。話し合いを通して、それぞれの仕事に対する姿勢や向上心を見て、また感じる事ができ、自分自身ももっと知りたい、学びたいという気持ちになりました。今ここにいる方たちともっと語りたいとも思うようになりました。
グリーフを学ぶ中で「気持ちに寄り添う」ということがあります。ただ言葉で、気持ちに寄り添えるように、と言うのはとても簡単です。しかし、本当に自分が相手の気持ちに寄り添えているのだろうか?わかっているつもりになっているだけではないだろうか?と自分の仕事のやり方に不安を持つ事もあります。何があっているのか、どうすればよいのか、何が正しいのか迷いが出る時もありますが、敢えて何もしない、距離を保ちつつ見守るという気持ちを持てた時に、その不安や迷いは少しずつなくなっていきました。
今、会社での取組みとして、見学会の時、来館して頂いたお客様にグリーフという言葉から知っていただくためのお話し会をさせていただいております。そして社内では上司を含め社員が集まり、グリーフの観点での話し合いも行っております。全ての社員が、なぜ会社がグリーフに対しての取組みを行っているのかを考え、皆が同じ気持ちを持って毎日の業務を行えるように、そしてその思いが一つになれるように。
また、お客様にもグリーフという言葉を知っていただき、苦しみや悲しみを一人で抱え込んでしまわないよう、もっと私達を頼りにしていただけるように、私達に出来る事は何か考えながら、取り組んでいこうと思っています。
今、葬儀社はお葬儀をただ行う場だけではなくなってきているように思います。悲しみを抱えた方がその苦しみを分かち合える場として変わりつつあると思います。日々、お葬儀は繰り返し行われますが、学んだ事を自分の糧とし、たった一度のお葬儀を大切にしていきたいと思っております。