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受講者の声 葬儀従事者コース

受講者の声

染谷 幸宏 様
有限会社 統美
染谷 幸宏 様
代表取締役


京都グリーフケアを受講して

私は、葬儀業界の中でも、湯灌・身支度・ラストメイクを専従にした仕事をしています。私がこの仕事についたのは25年前になります。「心ある人の心の仕事」というキャッチコピーに心が留まったのがきっかけでした。7年ほどお世話になりました会社を退職し、その後独立、2017年で18年になります。設立当初は、右も左もわからずがむしゃらに進んでまいりましたが、そのときその時の出来る限りを尽くしました。状態の悪い故人様、状態の変わってしまう故人様、ご家族のご要望などそれぞれのお声に耳を傾けながら、仕事に向き合ってまいりました。昨年までは、技術の向上に励みながら、日々のご施行の中でも常に、故人様らしさを探し、おぐしを整えながら髪型を探し、お口を含み綿のみできれいに閉じ、お化粧も時代の流れに学びながら、故人様が語る表情に心を傾け向上してまいりました。防腐処置技術も学び10数年になりますが、何を学びながらも尽きることはありません。時の流れの中には、いい時もあれば、そうでないときもあり、様々なことを模索しながら、会社も活かされてまいりました。 
私たちは、葬儀社様からのご依頼をいただき、故人様、ご喪家様のご希望に寄り添い、旅立ちの身支度のお手伝いを致します。時間としては、ほんの1時間から2時間程ですが、その時間の中で、思いの共有をすることやご家族様の思いに気づくことが大切と考えてきました。そして、会社としても「故人様にもご家族様にも、心のこしのないように」「心を寄り添え、心を尽くして努めましょう」と日々伝えてまいりました。しかし、心は見えるものでもなければ、形あるものでもありません。自分の思っていることが正しいのか自分の思っていることがしっかりと伝わっているのか、人に寄り添えているのか・・思いは膨らむばかりです。そして、多くを語らずとも依頼されたご施行を行ってくるのですが、もっと故人様にもご喪家様にも出来ることはないか・・?と考え思っていたときに「グリーフケア」を知りました。かじる程度にも及ばないぐらいに、さらっと知り、忙しい日々に埋もれている中で、会社として、今を見つめ直すという時間が与えられました。その時に、強く感じ思ったのはハード面も大事だが、ソフト面が更に大事だということです。ソフト面と考えた時には「グリーフケア」しかないと決めていました。
様々な「グリーフケア」を調べましたが、時間をかけて学ぶ充実した内容に惹かれ、京都に行って「グリーフケア」を学ぶことを決めました。このたび、「グリーフケアスクール 葬儀従事者コース」の初級・中級を受講いたしました。受講する前は、授業を受ければ、グリーフケアのやり方・・?が解るようになるとイメージしているところもありましたが・・、そのような単純なことではないと、初級を受講したときに、良くわかりました。グリーフとは悲嘆です。人の悲嘆状態を、ケアをするということが、単純にすんなりとわかるわけはありません。ただ、受講=勉強=理解というイメージが作られており、浅はかだった自分を恥ずかしく思いました。授業を受けてみると、目の前に悲しみのあふれた方が現れたときに、直ぐに何か出来るものではないと理解しました。ならば、どうすればいいのか・・どのようなことが「グリーフケア」になるのか・・。講習を受ければ受けるほどに、その答えが自身の心にしっかりと浮かび上がってきました。
初級から中級までの講習の先生方は本当に皆様素晴らしく、それぞれの体験を交え、講習で出会った方々とディスカッション形式で学べる時間は、かけがえの無いものだと思います。腹に落とし込み、自分の血肉にしながら細胞レベルで、人に優しいコミュニケーションのとり方を、しっかり学べる講習だと思います。この学びを活かし、今後もより一層学び、人への慈しみの心を育んでいきたいと思います。
葬儀業界は今、厳しいときを向かえています。しかし、人が人をおくることをおざなりにした時、人の未来は決して幸せなものではなくなります。人の死は、命の話です。死しても尚、命のことです。人が生きていた命を尊び、人として大切な人をおくることが、人の光ある未来に繋がることだと思います。心を磨き、この仕事を通じて、与えられた使命を尽くしていきたいと思います。



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