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受講者の声 葬儀従事者コース
目黒 美恵 様
課長
一級葬祭ディレクター
大手互助会から今の会社に移って、2017年で12年になります。司会に携わる者としてナレーションのために、故人の人柄や思い出を伺ってきました。お母様を亡くされた、ある姉妹から「母が亡くなってから今まで、母のことを考える時間がなかった。話を聞いてくれてありがとう。」と言われたことがありました。ご遺族は、葬儀の準備に追われて故人へ思いを寄せる時間がないことを実感した出来事でした。
仕事を続ける中で、1級葬祭ディレクターを取得し、次に目指すものは?と考えていた時「グリーフケア」という言葉を見つけ、これだと思いました。その頃には、1件1件の葬儀に関わるごとに、ご遺族の悲しみに何とか力になれないものか…という思いが強くなっていました。司会業務だけではなく、葬儀の担当も任されるようになり、ご遺族との距離はどんどん縮まりました。自社でオリジナル礼状を作成し始めたのもこの頃でした。ご遺族が気軽に集まれるような、自分だけが辛いのではないと思えるような、そんな場を作りたいと考え始めたのも同時期です。ただ、それまでたくさんの方の「送り」を手伝ってきたのに、自分の母親の死を経験して、これまでお会いした方々は、こんな辛い思いをされていたのかと思い知りました。まさに母が身をもって教えてくれたことでした。
他の講習で「グリーフケア」を学び、もっと勉強したいと思っていた時、京都グリーフケア協会を知りました。 オレンジ色の暖簾の静かな佇まいが、気持ちを落ち着かせてくれました。少人数制での講義は実に有意義な時間でした。お互いの考えや思いを話せば話すほど、時間が足りないと感じるほどでした。
夏に、会社に遺族会を作りたいと相談したところ、やってみなさいと了解をいただいました。現在、賛同してくださるご遺族とともに、自分なりに会を続けています。傾聴の姿勢を大切にし、葬儀や遺族会、そして事前相談とそれぞれの場面で、お客様の思いをくみとっていきたいと思います。