受講者の声 看護師・助産師コース
黒瀬 正美 様
私は、6年程前より病院の緩和ケアチームに所属し、一般病棟で勤務しながらも緩和
ケアに携わっていました。
そんな中、2年前に母が余命1ヶ月の末期の胆管癌と診断され在宅ホスピスの先生に
来ていただき、自宅で母を看取りました。幼い頃に父も癌で亡くしており、母を亡く
してからは深い悲しみからなかなか抜け出せずにいました。毎日毎日涙が溢れ、生き
てることさえも辛くなることがありました。『こんなにも長く悲しみから抜け出せな
いなんて普通の状態じゃないなぁ』と感じていました。
そんな時に同じ緩和ケアチームの方に「京都にすごく良いグリーフケアのスクールが
あるよ」と教えてもらい、自分自身のグリーフケアになれば良いなという思いで受講
することにしました。学びを進めていく中でわかったことは、母を亡くしてからの自
分はなにもおかしな状態だったわけではなく、グリーフのプロセスの中にいるんだと
いうこと、『普通じゃない』わけではないということでした。このことが何よりも私
のグリーフケアになりました。そしてグリーフケアを学びたいという同じ思いで集
まった仲間と一緒に学べたこと、京町家の中で先生との距離も近くアットホームな雰
囲気で学べたこと、スタッフの方の決め細やかな心配りがあったこと、全てに癒され
毎月の受講日が待ち遠しくて仕方なかったです。
自分自身の経験と、今回グリーフケアを学んだことは私の強みだと思っています。そ
して、今後も学び続けていこうと思います。私がグリーフケアを学ぶことで自分自身
のケアになったように、私のように大切な人を亡くし、深い悲しみの中にいる人にな
んらかの形で関わり、寄り添えることが出来ればと考えています。今回、このような
貴重な学びの場を与えて下さった京都グリーフケア協会様に深く感謝を申し上げま
す。ありがとうございました。