受講者の声 看護師・助産師コース
助産師 看護師長
堤 生子 様
助産師になって26年が経ち、数多くの助産介助を行うと同時に多くの死産の患者さんにも携わってきました。
悲しむ患者、家族の関わりを迷いながらも個別に関わってきたつもりでいましたが2年前の40週IUFDの患者さんの言葉でこの方には十分な関わりができていなかった事が分かりました。
医療者の「患者さんの為に良かれ」と思っていたことが反対に傷つけていることがあると言うことを知った症例でした。
そんな時に小児科医から紹介された京都で行われた「赤ちゃんこどもの死を考える」セミナーに参加し、京都グリーフケア協会の存在を知り、基礎からアドバンストまで受講することになりました。
この間に自分自身も親友の19歳になる子どもの自死、実母の死、仕事での人間関係や今までの実績への自信喪失など様々なグリーフを経験し、セミナーを受講することで自分自身がケアをしてもらっている気持ちになる期間でもありました。
研修での学びは職場で生かせることはすぐにスタッフに伝え、変えていきました。
突然の赤ちゃんの死亡宣告から陣痛誘発後の死産、おめでたいことが主である産科病棟での辛い入院生活と悲しみが軽くなることは期待できませんが少なくとも医療者の関わりで傷つけることは無くしたい、悲しみの中でも患者さんが希望されることは可能な限り希望通りにできるようにしたいと思っています。
今回の研修はグリーフに関わることだけでなく私の看護観を深める内容でもありました。
アドバンストで学んだアサーティブやアクティブ・リスニングは職場だけでなく、生活の中での人との関わりには重要なことだと感じました。
今回、学んだことを職場で生かし、悲しい事を経験したがこのクリニックを選んで良かったと患者さんに思われるような関わりが出来るように努力したいと思います。
最後にこの研修の講師、協会のスタッフ、受講生の皆様と出会えたことも大変嬉しく思います。有難うございました。